８５ＤＡＴＡ-オセロプログラムの作り方

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２．盤の評価～簡単に作成する思考プログラムその２　～

それよりも強くするには、どうしたら良いのか、かなり悩みました。
「相手がココに置いたら、こうする」なんて考えていたら、パターンが多すぎてキリがありません。
（IF 文ばかりになってしまいそうで、収集つかなくなりそうな感じでした。中々考えがまとまりませんでした）

検討の結果、「置ける位置全てを置いた後の盤を評価し、得点を計算する」方法を考えました。
この考えも、多くのプログラマーが簡単に実現できることでしょう。

次のようなテーブルを用意します。
※下記の得点はあくまでも一例です。

上記の例で言えば、
隅に石があったら、+60点
隅の隣（オレンジ）に石があったら、-10点
・・・と言った具合に盤の石の位置を評価値として累計する仕組みです。
人間側の石の評価得点とコンピュータ側の評価得点を計算します。
※隅以外全てゼロとマイナス得点となっているのは、石を多く置いた方が、得点が低くなるというようにするためです。

コンピュータの得点－人間の得点 = 評価とします。
※もちろん、「置いてから」と言っても画面の表示上は置いていませんよ。内部での処理の話です。
この評価が一番高い箇所に石を置く（打つ）ようにします。

例えば、次の盤面（黒番）には、置ける位置が５箇所あります。５箇所に置いた盤面は以下の通りになります。 ↓

① 黒の得点 -7 白の得点 -2 評価点 -5	② 黒の得点 -4 白の得点 -2 評価点 -2	③ 黒の得点 -5 白の得点 -2 評価点 -3	④ 黒の得点 -5 白の得点 -2 評価点 -3	⑤ 黒の得点 -4 白の得点 -2 評価点 -2

①から⑤の評価点を比較して、一番高得点である盤面を選択することになります。

この例で言えば、②と⑤が高得点です。（-2点）

同点の場合、②と⑤のどちらを選択するのかは、ランダムで決めても良いかもしれません。

これで、超初心者の打ち方と同じようになると思います。
つまり、これでも、まだまだ弱いということです。

繰り返しますが、この章で言いたい事は
「コンピュータが盤面（局面）の評価をし、その最高点を選択する」と言う事です
その盤面を見て、有利か不利かを数値化する訳です。これは"評価関数"と呼ばれています

この”評価関数”の精度が高ければ高いほど、強いプログラムになります。

この章の評価では精度が低すぎるので、次章以降に少し精度を高める手法を記載していきます。